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第10次へき地保健医療計画の紹介
へき地保健医療対策等について
I これまでの経緯と今後の対策のあり方
II 第10次へき地保健医療対策について
III 医師をはじめとした医療従事者の確保を必要とする地域への対応方針
Tこれまでの経緯と今後の対策のあり方
1 経緯
へき地・離島における医療の確保については、昭和31年度からへき地保健医療計画を策定し各種の施策を講じてきており、平成13年度から開始した第9次へき地保健医療計画においては、へき地医療支援機構の設置、へき地医療拠点病院の設置等を実施し、その充実に努めてきた。
その成果については、昭和41年に2,920か所(人口119万人)存在した無医地区が、平成16年には786か所(人口16万人)にまで減少してきており、交通状況の改善の寄与もあるものの、9次にわたるへき地保健医療計画の成果はあったものと考えられる。
平成18年度からは第10次へき地保健医療計画が開始されることとなるが、厚生労働省では、平成17年1月から「へき地保健医療対策検討会」を開催し、これまでのへき地保健医療対策における課題に加え、新たにへき地・離島の保健医療サービスを支援する拠点となる病院における医師や産科、小児科等の特に確保が求められる診療科の医師の確保についても検討を行ってきた。この検討会では、今後のへき地保健医療対策に係る具体的方策として、[1]代診医の派遣を増加する等のへき地医療支援機構の強化、[2]情報通信技術(IT)を通じた診療上の意見照会や相談体制の確立、[3]新たな医療計画制度で求められる医療機能の連携・ネットワーク等の考え方を生かした実効性のある計画作り等、また、へき地・離島における医師確保のための新たな方策として、[1]医師のキャリア形成におけるへき地・離島勤務の評価などを通じたへき地医療を担う医師への動機付け、[2]大学医学部定員の地域を指定した入学者選抜(地域枠)の拡大など地域における医師確保、[3]地域医療支援病院の制度を活用するなど、へき地・離島を支援する医療機関への動機付け等、多面的な支援方策について検討が行われ、平成17年7月に「へき地保健医療対策検討会報告書」が取りまとめられた。
また、平成17年8月には厚生労働省、総務省及び文部科学省からなる「地域医療に関する関係省庁連絡会議」において「医師確保総合対策」が取りまとめられ、「へき地保健医療対策検討会報告書」を踏まえたへき地医療支援機構の診療支援機能向上等が盛り込まれた。
さらに、平成17年12月には政府・与党医療改革協議会において「医療制度改革大綱」が策定され、へき地等における医師不足について、医師確保対策を総合的に講じていくこととされ、同月8日には、社会保障審議会医療部会の「医療提供体制に関する意見」が取りまとめられ、へき地医療の体制整備について取組を進めることとされた。また、平成18年2月に国会に提出された「良質な医療を提供する体制の確立を図るための医療法等の一部を改正する法律案」(平成18年閣法第38号)において見直しが行われている新しい医療計画制度においては、へき地の医療を主要事業の一つとして位置付け、住民の視点に立った計画の策定が行われることとされているところである。
2 今後の対策のあり方
厚生労働省では、昭和31年度以降、へき地保健医療対策事業を実施することを通じて、無医地区及び無医地区に準じる地区(以下「準無医地区」という。)の解消に努めてきた。これにより、無医地区等の解消等が継続的に図られてきている。
しかしながら、近年、無医地区等に限らず、その周辺地域における医師をはじめとした医療従事者の確保の必要性について指摘されており、無医地区等における医療を支援するへき地医療拠点病院においても医師をはじめとした医療従事者の確保の必要性が指摘されている。このような状況下においては、へき地の医療提供体制についての検討だけではなく、へき地の周辺地域を中心とした医師をはじめとした医療従事者の確保を必要とする地域への対応についても検討を行う必要があり、へき地の問題を解決するためにも、当該地域における医師確保の問題を解決する必要性があると考えられる。
このため、従来から実施されている無医地区等に対するへき地保健医療対策のほか、へき地周辺部と考えられる過疎地域等の医師をはじめとした医療従事者の確保を必要とする地域への対応策についても、都道府県において検討を行い、従来どおりの無医地区等への対応としての「第10次へき地保健医療計画」だけでなく、過疎地域等の医師をはじめとした医療従事者の確保が必要な地域への対応として「医師をはじめとした医療従事者の確保を必要とする地域への対応方針」を策定するものとする。
II 第10次へき地保健医療対策について
1 第10次へき地保健医療対策
(1)第9次へき地保健医療計画において推進してきた、へき地医療支援機構、へき地医療拠点病院、へき地診療所等については、これらの体制整備を引き続き推進するとともに、相互間の連携強化を図っていく。
(2)へき地医療支援機構については、各都道府県におけるへき地医療の確保のための調整機関としての役割を明確に位置付けるとともに、非常勤医師を配置するなど、その機能を強化し、医師の派遣調整等広域的なへき地医療支援体制を図る。
(3)(社)地域医療振興協会については、へき地医療支援機構の支援・調整団体としての役割を位置付けるとともに、情報通信手段によってへき地診療所等に勤務する医師の診療支援体制を構築するなど、へき地医療情報ネットワーク等を活用した全国的なへき地医療支援を行えるよう努める。
(4)診療マニュアルの作成・活用等によるへき地診療所等勤務医師への診療支援など、へき地勤務の環境を改善していく。
(5)都道府県においては、各地域の実情を踏まえ、都道府県におけるへき地保健医療計画を策定し、へき地保健医療対策の推進を図ることとする。
2 都道府県におけるへき地保健医療計画の策定について
(1)計画の考え方
[1]対象地域
無医地区、準無医地区及びへき地診療所が設置されている等、へき地保健医療対策が実施されている地域とする。
[2]計画策定の予定
平成18年度に「第10次へき地保健医療計画」(〜平成22年度)を策定する。
平成20年度までに、医療計画に反映させる。
(2)計画の策定
計画の策定にあたっては、以下の項目について記載することとし、併せて計画に基づき別紙様式(1)及び(2)を作成するものとする。
[1]対象地区ごとの現況
ア 地区ごとの状況整理
無医地区及び準無医地区については、巡回診療の実施状況、住民の医療へのアクセスの現状等、地区ごとの状況を具体的に記載する。
イ 地区ごとの対応状況
計画を策定した後、経年的に対応した事項、地区の状況の変化について地区ごとに整理し、定期的な公表を行う。
ウ 類型分類
対象地域については、今後の対策を検討していく上で、地区ごとのニーズ以外に地区の地理的な特性ごとに解決すべき共通事項があると考えられるため、地区についての類型化を行い、今後、都道府県を越えた地域での検証を行う必要があると考える。以下に示す類型を参考の上、地区のニーズを踏まえた整備についても検討する。
(ア)離島
外洋航路やヘリコプターの利用等、島民の努力だけでは、医療機関にアクセスできない状況下にある場合とそれ以外の場合について分類する。
・内海離島(沿海域)
本州、北海道、四国、九州又は病院の所在する島から小型船舶等で移動できる程度の範囲の島とする。
・外海離島(沿海域以遠)
沿海域以遠の地域にある島とする。
(イ)陸上
道路の整備状況により医療機関へのアクセスに時間を要する地域と、道路の整備状況や気象条件により時間がかかる、又は住民の努力では医療機関にアクセスできない場合について分類する。
・道路整備
近隣の病院からの距離は遠いが、道路が整備されている地域とする。
・交通不便
雪や雨により交通不便となる地域や道路の整備が十分でなく交通が不便な地域とする。
(ウ)その他
・広域
隣接する地区が広範囲にわたり無医地区又は準無医地区である場合や、へき地診療所がかなり広範囲の地区の対応をしている地域とする。
[2]対象地区への対応計画
対象地区の状況に応じて、都道府県内の医療資源を有効に活用しながら、都道府県の実情にあわせて「医師を確保する方策」、「医療を確保する方策」、「診療を支援する方策」又は「へき地医療の普及・啓発」についての計画を策定する。
なお、策定にあたっては、第9次へき地保健医療計画に従い実施されているへき地医療支援機構、へき地医療拠点病院等という都道府県の体制を基本とするが、住民、医療関係者等の参加を得た上で実施する協議会を活用するなどして、地域の実情に即した新たな体制を構築することも考えられる。
ア 協議会
へき地医療支援機構、へき地医療拠点病院、へき地診療所、関係市町村、公立病院、公的医療機関、大学医学部、大学医学部附属病院、地域医療支援病院、臨床研修病院、救命救急センター、国立病院機構病院、地域の医師会及び地域住民の各代表者の参加を得た上で開催し、へき地保健医療対策について以下の検討を行う。
(ア)医師を確保する方策
(イ)医療を確保する方策
(ウ)診療を支援する方策
(エ)へき地医療の普及・啓発
イ 策定事項
以下の事項を策定するにあたっては、計画として策定する事項はもとより、計画を実行するまでの間の当面の対応として実施する事項についても記載すること。
(ア)医師を確保する方策
医師の確保については、協議会を通じた関係医療機関によるへき地診療所若しくはへき地医療拠点病院への医師の確保支援、又は代診医若しくは専門診療を含む巡回診療等の医師の確保の計画、へき地医療に従事する医師を養成する仕組み、へき地医療への動機付けを行う仕組み等を具体的に記載する。
なお、協議会を通じて確保された医師については、都道府県はへき地医療支援機構を通じて医師の配置の調整を行う。
(イ)医療を確保する方策
無医地区に診療所を設置することやへき地医療拠点病院の強化を行うことにより診療可能な体制を構築することについて記載するだけではなく、常勤の医師が確保できない場合のヘリコプター等を活用した定期的な医療チームの派遣等、医師を地区に配置するだけではなく交通機関等を活用したより広域的な診療体制の構築も含め、医療の提供体制を確保するための方策を具体的に記載する。
(ウ)診療を支援する方策
へき地の診療を提供する体制について、住民ニーズのある診療科の設置、情報通信技術(IT)の具体的な活用方法等、医療の質を確保する方法や代診医の確保等の医師の待遇を向上するための方法を具体的に記載する。
(エ)へき地医療の普及・啓発
医療従事者に限らず都道府県の住民に対しへき地医療について周知を図るための方法を具体的に記載する。
ウ その他
(ア)へき地医療支援機構
第9次へき地保健医療計画において都道府県に設置されたへき地医療支援機構については、へき地医療対策の実施にあたって、従来どおり、助言や調整を行うものである。また、都道府県においては、その業務が円滑に行われるように職員の配置等を行い、へき地医療対策の推進を図る。
(3)策定における留意事項
[1]役割
へき地保健医療計画の策定にあたって、第9次へき地保健医療計画において体制整備された関係機関の役割に加え、それ以外の関係者においてもへき地の医療を支えるための役割を果たしていくことが重要であり、以下に示す役割を勘案しながら計画の策定を行う。
ア 住民
協議会への参加
イ 医療関係者
協議会での検討結果に対する協力
医療提供体制の維持・充実への協力
ウ 市町村
関係する市町村が行う支援
エ 都道府県
協議会の運営
へき地保健医療対策の実施
・地域医療の確保の責務
・医療計画を通じた医療の確保
・無医地区、準無医地区の解消へ向けた計画の策定
・へき地医療を支える連携体制の構築
オ 国
へき地医療の方向性の提示
医療提供に関する制度の整備
・医療対策協議会
・医療計画
都道府県への支援
・へき地保健医療対策補助金
カ (社)地域医療振興協会
各へき地医療支援機構間の連携のサポート
へき地関連の支援
・医療従事者の求人募集
・へき地勤務者、支援者となる人材の発掘
・へき地医療従事者研修
・へき地医療の普及・啓発
・医師バンクの整備
キ へき地医療支援機構
へき地医療支援事業の企画調整
・協議会を通じて確保された医師の配置計画
・都道府県で策定したへき地に関する診療支援体制の実施
・へき地からの意見、情報等を集約し、都道府県、協議会への報告
ク へき地医療拠点病院
へき地医療支援機構のもとでのへき地診療所の支援
巡回診療
代診医の派遣
ケ へき地診療所
無医地区、準無医地区における地域住民への医療の提供
コ へき地保健指導所
無医地区、準無医地区での保健指導
サ 大学医学部附属病院、公的病院等の地域医療で一定の役割を果たすべき病院
定期的な医療の提供
シ 医師会等の医療関係者団体
必要に応じて、へき地医療を支えるための協力
[2]搬送体制など
地域の状況にかんがみ、地域の類型に即した搬送体制、医療の提供に至るまでの必要な各要素を勘案しながら、住民のニーズの高いものを抽出する。
例)搬送体制
○内海離島(沿海域)
・搬送のための島内での船舶の確保
・自家用船で移動する場合の陸上での搬送体制
・ヘリコプターの着陸地点の指定
○外海離島(沿海域以遠)
・ヘリコプターの着陸地点の指定
○陸上
・道路整備・交通不便
夜間の搬送体制
地域ごとに夜間等に対応してくれる地域外の当番病院の指定
天候不良、気象条件による移動困難時における医療チームの定期的な派遣
[3]具体的な対応方法の例示
へき地保健医療計画の策定においては、以下に示す方法について都道府県の実情にあわせた検討を行い、実施する場合には、具体的に「医師を確保する方策」、「医療を確保する方策」、「診療を支援する方策」及び「へき地医療の普及・啓発」について記載する。
ア 医師を確保する方策
(ア)協議会を通じた要請
協議会において、都道府県内の医療機関に計画に従った医師確保について要請し確保する。
(イ)へき地の医療機関における臨床研修の推進
都道府県において、地域保健・医療研修をへき地の医療機関等で実施する臨床研修プログラムを作成し、又は作成を支援する等により、へき地の医療機関における臨床研修を推進する。
(ウ)都道府県内の大学医学部における地域を指定した入学者選抜(地域枠)の確保
県内の大学医学部に地域を指定した入学者選抜(地域枠)を設定し、卒後のへき地での勤務を求める。
(エ)都道府県出身者等に対する大学医学部修学資金等の貸与制度
都道府県の事業として、都道府県内の出身者を中心に、大学医学部の学生に対する修学資金、入学予定者に対する入学金等を貸与し、返還減免の条件として卒後の一定期間、へき地での勤務を求める。
(オ)希望医師増加策
大学医学部学生のへき地診療体験プログラム
医師確保が必要な都道府県が(社)地域医療振興協会と協同で作成する。
作成されたプログラムの情報は、全国の大学医学部へ周知し希望者を募る。
(カ)医師のへき地医療短期体験コース
受講医師の希望に応じた日程で、都道府県は(社)地域医療振興協会、へき地医療拠点病院やへき地診療所の協力を得て実施する。
(キ)医師バンク
へき地への勤務希望者のマッチングを実施する。
代診医についても積極的にマッチングを実施する。
(ク)労働者派遣事業
平成18年4月1日から施行された「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律施行令の一部を改正する政令」(平成18年政令第47号)において、当該政令で定める「へき地」にある病院等において医師が医師法(昭和27年法律第201号)に規定する医業を行う場合及び産前産後休業、育児休業又は介護休業中の医療関係労働者(当該政令による改正後の「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律施行令(昭和61年政令第95号)第2条第1項各号に掲げる業務に従事する労働者をいう。以下同じ。)の業務を代替する場合の労働者派遣が認められることとなったので、「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律施行令の一部を改正する政令の施行について」(平成18年3月31日付け医政発第0331022号・職発第0331028号・老発第0331011号厚生労働省医政局長・職業安定局長・老健局長連名通知)に基づき、その適切な活用を図る。
イ 医療を確保する方策
(ア)へき地医療拠点病院を支える体制
協議会を通じて、医師確保はもとより、その他診療体制を支える体制として特定機能病院、地域医療支援病院、救命救急センター等との協力体制を構築する。
(イ)へき地医療拠点病院の増加策
病院の診療を支える医師について、協議会を通じた恒常的な確保が行われる支援体制を整備する。
(ウ)巡回診療等の実施
プライマリーの診療が可能な医師を医師バンク等を通じて確保する。
(エ)電話相談システム
医師が確保できない地域において、住民が医療の必要があると考えた場合に、電話等により常時対応が可能な医師による相談体制を確保する。
(オ)ドクターヘリ等ヘリコプターの活用
電話相談等において、医療が必要と判断した場合には、その症状に応じて、救命救急センター等から医師が確保できない地域へ医師を派遣することや患者を搬送すること等を実施する。
ウ診療を支援する方策
(ア)情報システム
へき地保健医療情報システム
へき地医療拠点病院支援システム
へき地診療所診療支援システム
(イ)代診医の確保
へき地医療拠点病院からの派遣体制を確保するため、救命救急センター等からの医師や開業医等と連携した派遣体制、退職医師等の活用方策を構築する。
(ウ)必要に応じた専門医療の提供体制
へき地医療拠点病院と専門的な病院の連携
・ブロードバンド等を活用した専門医への照会システム
脳卒中、がん、糖尿病、小児科等について、それぞれ専門的な病院とへき地を結ぶ情報通信技術(IT)を用いた診断支援システムを構築する。
(エ)搬送体制の確立
ドクターヘリ等ヘリコプターの活用
・へき地診療所のある地域(いわゆる患者搬送システム)
重症患者、診療所では対応できない患者について、医師が搭乗したヘリコプターにより搬送する体制を整備する。
*ヘリコプターについては、ドクターヘリに限るものではなく、都道府県内で活用できる消防防災ヘリや海上保安庁、警察等のヘリコプターの活用ができる体制を整備する。なお、搭乗医師については、都道府県内の救命救急センター等の協力を検討する。
水上輸送
・自家用船の活用
離島のうち小型船舶で病院のある港へ搬送ができる離島の場合には、島内で自家用として利用している船舶による搬送が行えるようコミュニティー内での互助的な組織の構築を奨励する。
病院救急車
市町村合併等により、広域を担当する消防署からの救急車の派遣よりも病院からの救急車の搬送が効果的な場合には、病院救急車の活用が可能な体制とする。
(オ)専門巡回診療の充実
専門医療の定期的な提供
小児科、産科、耳鼻科、眼科、整形外科等を有する病院や医師バンクを活用する。
(カ)医師バンクの活用
退職医師、女性医師等の活用を図るため、代診医としての活用を中心として次のような方法を検討する。
・代診医として、期間限定で派遣する医師として活用
・定期的な巡回診療において派遣される医師として活用
・定期的な専門診療を提供する医師として活用
・ヘリコプター等の搬送時に添乗する医師として活用(研修が必要)
(キ)保健所医師の活用
保健所医師が巡回診療に参画する体制
エ へき地医療の普及・啓発
(ア)PR
都市部に対しては、各都道府県においてモデル的な医療を行っている事業を2か所程度推薦し、「へき地を含む地域の医療を充実させるための取組100選」(別紙様式3参照)として(社)地域医療振興協会等を通じて公開する。また、選定された事業については、医療関係者や医学者向けの体験プログラム等を作成し、関心のある医療従事者にPRする。
(イ)体験プログラム
医療従事者に対しへき地診療の体験プログラムを実施する。短期間の対応もする。
III 医師をはじめとした医療従事者の確保を必要とする地域への対応方針
小児科・産科医師確保が困難な地域については、「小児科・産科における医療資源の集約化・重点化の推進について」(平成17年12月22日付け医政発第1222007号・雇児発第1222007号・総財計第422号・17文科高第642号厚生労働省医政局長・雇用均等・児童家庭局長・総務省自治財政局長・文部科学省高等教育局長連名通知)において、平成18年度末を目途に、都道府県ごとの医療資源の集約化・重点化についての必要性の検討、具体策の取りまとめをお願いしているところであるが、このたび、過疎地域等、医師をはじめとした医療従事者の確保を必要とする地域についても、初期救急及び入院対応が必要となる救急医療を24時間365日確保できる体制を構築する等、当該地域における医療の確保を図るための対応方針の策定をお願いするものである。
1 対応策の考え方
[1]対象地域
ア 離島振興法(昭和28年法律第72号)第2条第1項の規定により離島振興対策実施地域として指定された「離島の区域」、辺地に係る公共的施設の総合整備のための財政上の特別措置等に関する法律(昭和37年法律第88号)第2条第1項に規定する「辺地」、山村振興法(昭和40年法律第64号)第7条第1項の規定により指定された「振興山村の地域」、過疎地域自立促進特別措置法(平成12年法律第15号)第2条第1項に規定する「過疎地域」については、全ての対象地域について都道府県知事が「医師をはじめとした医療従事者の確保を必要とする地域」として医療対策協議会で検討し、その必要性を認めた地域
イ その他の地域については、都道府県知事が医療対策協議会の意見を聴き、「医師をはじめとした医療従事者の確保を必要とする地域」として特に医療の確保が必要と認める地域
[2]計画策定の予定
平成18年度中に都道府県内の対象地域の有無の検討
対応策を決定し、平成20年度までに医療計画に反映
2対応策
[1]医療対策協議会の活用
関係市町村、公立病院、公的医療機関、大学医学部、大学医学部附属病院、地域医療支援病院、臨床研修病院、救命救急センター、国立病院機構病院、へき地医療拠点病院、地域の医師会及び地域住民の各代表者の参加を得た上で開催する。
医療対策協議会において対象地域の検討を行い、具体的な対応策として「医師をはじめとした医療従事者の確保を必要とする地域への対応方針」を策定する。
[2]対象地域
ア 選定
対象地域として選定された地域については、対策の必要性について検討し、その適用を決定する。
都道府県において必要と考える地域については、協議会において対策の必要性の有無を検討し、対策が必要であると指摘された地域については、地域を選定した上で検討し、その適用を都道府県において決定する。
イ 地域の状況の把握
検討にあたっては地域の状況を把握し、具体的に病院の設置状況、医師の配置状況、診療科の状況、医師の勤務状況、住民のアクセス等を把握する。
把握された状況については、「医師をはじめとした医療従事者の確保を必要とする地域への対応方針」に記載する。
[3]医師をはじめとした医療従事者の確保を必要とする地域への対応方針
医師をはじめとした医療従事者の確保を必要とする地域への対応方針については、「医療を提供する方策」、「診療を支援する方策」を記載することとし、都道府県内での体制を構築する。
ア 医療を提供する方策
(ア)考え方
医師をはじめとした医療従事者の確保を必要とする地域においては、少なくとも、救急対応が24時間365日確保されるようにする必要がある。ここでいう救急対応は少なくとも初期の救急医療及び入院対応が必要となる救急医療について確保を図るものである。
実施にあたっては、公立病院の集約化・重点化も念頭に置き、地域の医療機関の状況に応じて実施する。
(イ)地域の連携体制
対象となった地域における医療機関の配置状況を考慮し、地域ごと又は複数の地域ごとに、住民が医療に十分アクセスできる地理的な条件を勘案して地域の医療連携体制を構築する。
構築にあたっては、24時間365日、住民が医療にアクセスできる体制を整備するものとし、特に夜間・休日における体制について地域内で連携をして、地域の診療所を含めた当番制の診療体制を構築する。
(ウ)専門的な医療
住民が地域においてアクセスした医療機関において、小児科、産科、耳鼻科、眼科、整形外科等での専門的な医療が必要と判断された場合には、地域内において対応できる医療機関や都道府県内で対応できる医療機関へ速やかに紹介又は搬送できる医療連携体制を整備する。
(エ)高度な医療
住民が地域においてアクセスした医療機関において、対応が難しい重症例、高度で専門的な医療が必要な症例があった場合に対しては、都道府県内の適切な医療機関へドクターヘリ等のヘリコプター等も活用しつつ迅速に搬送する等の医療連携体制を整備する。
(オ)医師の確保
地域の医療連携体制において、24時間365日対応する医療機関がその医療の提供を確保するために必要な医師の確保が困難である場合には、都道府県が医療対策協議会を通じて当該地域での医師を確保する。
(カ)労働者派遣事業
平成18年4月1日から施行された「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律施行令の一部を改正する政令」において、当該政令で定める「へき地」にある病院等において医師が医師法に規定する医業を行う場合及び産前産後休業、育児休業又は介護休業中の医療関係労働者の業務を代替する場合の労働者派遣が認められることとなったので、「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律施行令の一部を改正する政令の施行について」に基づき、その適切な活用を図る。
イ 診療を支援する方策
(ア)地域の連携
初期救急体制としての夜間・休日対応を行う場合には、地域の診療所を含めた活用を行い地域の体制整備を図る。
(イ)専門的な医療
地域において、住民のニーズが高い専門的な医療の確保については、大学附属病院、小児病院、循環器センター、がんセンター、リハビリテーションセンター等の専門的な医療を提供する医療機関の協力のもと、定期的な専門外来を地域で実施する等の体制を整備する。
(ウ)救命救急医療
都道府県内で整備されている救命救急センターについては、都道府県は医療対策協議会等を活用して、都道府県内の医療機関との連携を通じて適切な救急医療の医療連携体制を支えていくための一定の役割を担うようにする。
(エ)情報通信技術(IT)等の活用
地域の病院に携わる医師を支援するため、専門的な医療を提供できる医療機関と地域で24時間365日医療を提供している医療機関との間でブロードバンド等を活用した診療の支援を行える体制を考える。
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